文楽 心中宵庚申・狐と笛吹き
東京5月公演、第2部を観てきました。
「心中宵庚申」は、近松門左衛門の最後の世話物の作品で、享保7年に実際に起こった夫婦の心中を題材に、豊竹座と竹本座が競って上演した作品を原型として、昭和40年に今の形に改められてから度々上演される人気作品となっているということです。
心中物としては珍しい夫婦のお話で、当人同士の気持ちに反して姑の意に副わず離縁された妻をいとおしむ気持ちと、育ててもらった養子親への忠孝にいたばさまれ、行き場をなくした男が選んだのは心中という悲しい結末でした。
それにしても、江戸時代には姑が勝手に嫁を離縁してしまえたんですねぇ・・・
その姑の憎たらしいことといったら、逆に笑ってしまうくらいのすごさで、「渡る世間は・・・」の中華屋さんのお姑さんなんかなまやさしく感じるくらいです。爆笑
心中へと追いつめられる夫婦の、夫八百屋半兵衛を桐竹勘十郎さんが女房お千代を吉田簔助さんが遣われ、お二人によって命を吹き込まれたお人形の凛々しさ健気さに、今回が文楽デビューの相方は、「いつのまにか人形が生きているように感じたよ!」と、意外にも熱心に観賞していたようでした。
後で、母から「9月の八重垣姫は面白いのでぜひ見に行きなさいね。」と薦められても、拒否っていませんでした。笑
そして「狐と笛吹き」、こちらの演目には本当にびっくりさせられました。
今昔物語を題材として、劇作家北條秀司氏によって新派の舞台劇として書かれた台本をもとに、四世鶴澤清六氏が作曲し昭和32年に道頓堀文楽座で初演されたそうです。
初演から50年ぶり、北條秀司氏の十三回忌を記念しての再演だそうです。
平安時代、宮廷楽師として笛を奏でる春方は、亡き妻のおもかげに生き写しの娘ともねに身の回りの世話を任ながら、亡き妻の亡霊が奏でる琴の音にあわせて技芸を磨くことに夢中です。
ともねはいつしか春方を恋するようになりますが、気づかない春方をうらみ妻の形見の大事な琴を焼いてしまいます。
ともねの思いを知った春方は、受け入れ妻に迎えます。
けれど、昔春方に助けられた母狐の言いつけで春方の世話をしにきたともねは、狐の身ですから夫婦にはなれません。
生きる世界の違う二人が夫婦になれば、死んでしまう定めだからです。
それを知った春方は、それならば兄と妹のように仲むつまじく暮らして行こうと誓いますが、満たされぬ思いがいつしか笛の音の曇りとなり、それを恩師から指摘され念願の紫宸殿へあがる楽師としての推挙が望めなくなります。
春方は死んでもよいから夫婦になろうとともねに言いますが、母狐から道をそれてはいけないときつく諭されたともねははいといえません。
行き場のない二人は、ともに冷たい湖に身を沈めようと心を決めたのでした。
というような内容でしたが、台詞が現代語で妙にぶっちゃけていて(すみません他の言葉が思いつきませんでした)春方がともねを口説く台詞に、なぜかわかりませんが関係ない私が照れて恥ずかしくなってしまい、そういう時は必ずそうなるのですが爆笑の発作に襲われて死ぬ思いでこらえました。
その台詞は、
書こうと思いましたが、・・・書けません。
周りでも、何人かはクスクス笑っていらっしゃいましたが、ほとんど反応がなかったので自分だけがおかしいのかと思い、後で相方に聞きましたらやっぱり笑いをこらえていたそうです。
ああいう込み入った(といいますか、単刀直入過ぎる)話は、台詞も古典の世界で進行してもらうと、聞いてもよくわからないので無事にやり過ごせてよいのですが、現代語でしたので参りました。
「心中宵庚申」は、近松門左衛門の最後の世話物の作品で、享保7年に実際に起こった夫婦の心中を題材に、豊竹座と竹本座が競って上演した作品を原型として、昭和40年に今の形に改められてから度々上演される人気作品となっているということです。
心中物としては珍しい夫婦のお話で、当人同士の気持ちに反して姑の意に副わず離縁された妻をいとおしむ気持ちと、育ててもらった養子親への忠孝にいたばさまれ、行き場をなくした男が選んだのは心中という悲しい結末でした。
それにしても、江戸時代には姑が勝手に嫁を離縁してしまえたんですねぇ・・・
その姑の憎たらしいことといったら、逆に笑ってしまうくらいのすごさで、「渡る世間は・・・」の中華屋さんのお姑さんなんかなまやさしく感じるくらいです。爆笑
心中へと追いつめられる夫婦の、夫八百屋半兵衛を桐竹勘十郎さんが女房お千代を吉田簔助さんが遣われ、お二人によって命を吹き込まれたお人形の凛々しさ健気さに、今回が文楽デビューの相方は、「いつのまにか人形が生きているように感じたよ!」と、意外にも熱心に観賞していたようでした。
後で、母から「9月の八重垣姫は面白いのでぜひ見に行きなさいね。」と薦められても、拒否っていませんでした。笑
そして「狐と笛吹き」、こちらの演目には本当にびっくりさせられました。
今昔物語を題材として、劇作家北條秀司氏によって新派の舞台劇として書かれた台本をもとに、四世鶴澤清六氏が作曲し昭和32年に道頓堀文楽座で初演されたそうです。
初演から50年ぶり、北條秀司氏の十三回忌を記念しての再演だそうです。
平安時代、宮廷楽師として笛を奏でる春方は、亡き妻のおもかげに生き写しの娘ともねに身の回りの世話を任ながら、亡き妻の亡霊が奏でる琴の音にあわせて技芸を磨くことに夢中です。
ともねはいつしか春方を恋するようになりますが、気づかない春方をうらみ妻の形見の大事な琴を焼いてしまいます。
ともねの思いを知った春方は、受け入れ妻に迎えます。
けれど、昔春方に助けられた母狐の言いつけで春方の世話をしにきたともねは、狐の身ですから夫婦にはなれません。
生きる世界の違う二人が夫婦になれば、死んでしまう定めだからです。
それを知った春方は、それならば兄と妹のように仲むつまじく暮らして行こうと誓いますが、満たされぬ思いがいつしか笛の音の曇りとなり、それを恩師から指摘され念願の紫宸殿へあがる楽師としての推挙が望めなくなります。
春方は死んでもよいから夫婦になろうとともねに言いますが、母狐から道をそれてはいけないときつく諭されたともねははいといえません。
行き場のない二人は、ともに冷たい湖に身を沈めようと心を決めたのでした。
というような内容でしたが、台詞が現代語で妙にぶっちゃけていて(すみません他の言葉が思いつきませんでした)春方がともねを口説く台詞に、なぜかわかりませんが関係ない私が照れて恥ずかしくなってしまい、そういう時は必ずそうなるのですが爆笑の発作に襲われて死ぬ思いでこらえました。
その台詞は、
書こうと思いましたが、・・・書けません。
周りでも、何人かはクスクス笑っていらっしゃいましたが、ほとんど反応がなかったので自分だけがおかしいのかと思い、後で相方に聞きましたらやっぱり笑いをこらえていたそうです。
ああいう込み入った(といいますか、単刀直入過ぎる)話は、台詞も古典の世界で進行してもらうと、聞いてもよくわからないので無事にやり過ごせてよいのですが、現代語でしたので参りました。
by junko73oz
| 2008-05-13 21:38
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by junko73oz
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